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【見学】長岡市立宮内中学校3年生のみなさん

6月23日(月)~25日(水)の3日間にかけて、長岡市立宮内中学校3年生224名のみなさんが、総合の防災学習の一環としてきおくみらいに来館されました。

この学年の皆さんは、1年次、おぢや震災ミュージアムそなえ館へ行き、中越地震の避難所の様子や地震の揺れを体験し、

2年次、宮内中学校での出前講座で、学校の「地区防災センター」としての機能を学びました。

そして今回、3年間の防災学習の集大成として、ここきおくみらいで施設見学とミニワークショップに取り組んでもらいました。

 

施設見学では、地震で壊れた時計や、スタッフの震災体験談で自助の大切さを感じてもらいました。

 

ミニWSでは、宮内中学校区にお住いの町内会長の方をゲストスピーカーにお呼びし、

「宮内中が避難所になったら?」という設定で簡易避難所運営ゲームを行いました。

◎ある冬の平日、昼過ぎに長岡市で震度6強の地震が発生。

◎ライフラインが途絶え、電話も不通。

◎宮内中学校区のおよそ350世帯1000人の住民が学校に避難しに来る。

◎先生は避難所の準備に追われて忙しく、生徒の協力が必要とされている状況。

災害想定は上記の通りで、これをふまえていくつかの設問をグループに分かれて考えてもらいました。

 

例えば…

●避難者の中に、高齢で体力のない人と、足腰が不自由な人が数人いる。気分が悪く、トイレに行きたいと訴え始めているが、どう対応したらよいか。

●トイレが詰まってきており、どうにかしてほしいという要望がでた。水道は復旧せず、市役所に非難の声が出ている。みなさんならどうするか。

1つ目の問題に対しては、「学校に備え付けの車イスを使う」「保健室にある担架を使う」「使いやすいトイレに案内する」「防災倉庫にあるおむつを配る」「おんぶする」などの回答がでました。

2つ目の問題に対しては、「そうじをして詰まりを取り除く」「仮設トイレをたてる」「ストレスが溜まっていると思うので、みんなが楽しめるイベントを考える」「溶かした雪でトイレを流す」などの回答が出ました。

今回考えてもらった問題は、災害時に起こりうる問題のほんの一例です。

実際には、さらに判断の難しい状況が連続して発生します。

対応策に正解はなく、中学生として出来ることを考え、行動に移すことが大切だということ。

中学生に出来る事はたくさんあるということを気づいてもらえたのではないでしょうか。

 

最後に、ゲストの宮内中学校区内の町内会長さんに、宮内中の生徒に期待していることをお話しいただきました。

「災害が起きたら宮内中学校は一番初めに避難所になります。皆さんは校内や校外のことをよく分かっていると思います。その時に、地域のために何が出来るか、何がしてあげられるか考えて、ぜひ行動に移してください。例えば、お年寄りに声を掛けてあげるとか、小さいこどもの面倒を見てあげるとか。体格のいい男子生徒さんであれば、仮設トイレの設置の際にその力を発揮できると思います。宮内中学校は地区防災センターとして防災設備の整った学校です。もう一度、校内をぐるっとまわって設備を確認しておくことも大事だと思います。ともかく、地域として皆さん方には本当に期待しています。」

 

また、今回の施設見学・ミニWSを通しての感想を一部ご紹介します。

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・あまり当時の記憶はないけど、この機会に家族に地震のことをきけたのでよかったです。

・家族と防災の話をしたり決めごとを決めたりしていなかったので、もしもの時に備えて相談したいです。

・災害が起きる前に、避難経路やどう行動したらいいのかを決めておくことがとても大切だと思いました。

・ワークショップは、班の人で色々な話し合いをして、たくさん考えることができました。

・体育館で何カ月もすごすなんて嫌だなと思ったけど、もし地震が起きて体育館に住むことになったらみんなで協力しないとだと思った。

・1人1人の命の大切さをさらに知りました。

・施設見学では当時のことをたくさん思い出した。知らなかったこともあったので、10年経ったこの機会に知ることが出来て良かった。ワークショップでは自分達が避難所を手伝うことを想定して考えた。実際に考えるのはとても難しかった。普段からそういう時のことを考えておくのは大切なんだと思った。

・中越地震の時は、4歳でなにもできなくてただ怖がってるだけだったけど、今はもう中学生なので、自分に出来る事を考えて困っている人や場所で何かしたいです。

・人は一人では何もできないから、近くにいる人を大事にしたいと思った。

・地震はいつ、どこで起きてもおかしくないことだと改めて実感した。宮中は避難所になっているので、そこの生徒として恥ずかしくない行動をとりたい。自分から行動したいと思った。

・中学生も地域の一員として活躍できることが分かった。災害は起きてほしくはないですが、もし起きた場合は地域の人を支援できるようにしたい。

・地震が起こった時のみんなの助け合いはほんとにすごいと思いました。地域の人の協力があってこそ復興できたんだと改めて感じました。だから私は、災害がおこったときに、地域の人の力に少しでもなれるようにしていきたいと思いました。

・「協力が未来をつくる」と思う。

・宮中が避難所になった時に避難してきた人に何が出来るのか考えさせられた。

・避難所になった場合、宮内中学校の生徒として、しっかりサポートし、できる限り不自由のない生活を送れるように最善を尽くして、「宮内中学校の対応はすばらしかった!」と言われるようにしたいです。

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社会で生きるとは、その人に出来る役割を果たすこと。

中学生も地域社会の立派な一員です。

今回学んだことを意識して、今後に活かしていただければ幸いです。